最近テレビや本で納豆がブームだ。納豆はもともと関東・東北では多くたべられていた。関東の水戸納豆も有名な納豆のブランドだ。
最近は関西を始め西日本でも食べられるようになり食べ方もいろいろ工夫されテレビなどでも紹介されるようになった。納豆の由来ははっきりしないがこれも中国からの伝来のようだ。寺院の納所(出納所)でつくられたため納所の豆で納豆と呼ばれたらしい。納豆を食べるときに糸を引くことから手が汚れるなど問題もあるが、最近はよりきれいに食べられるあたらしいパックも見られるようになった。
数年前の事だが、キムチダイエットや納豆キムチダイエットが流行した。
データねつ造し放送中止に追い込まれたあの「あるある大事典」が発端のようだ。
そもそもキムチは唐辛子やニンニクが体内の代謝を高め、脂肪の燃焼に効果がある。代謝を上げるとともに血液の流れをよくしい発汗作用をあげ、皮膚にも良いと考えられる。きれいな肌というわけだ。
韓国で一般に食されるキムチにはイカや蟹、豚肉などタンパク質がふくまれ、これを発酵させる過程で乳酸菌を大量に増やしてくれる。腸内で善玉菌を増やすとされる植物性の乳酸菌がいっぱいだ。キムチには1g中に何億という乳酸菌が存在する。乳酸菌は、いわゆる善玉菌のこと。健康な人なら悪玉菌に比べて善玉菌が優勢で、腸内をきれいにしてくる。ところが、体が弱ると悪玉菌が精力を伸ばし、善玉菌の数が減少する。
当時話題になった納豆キムチはこの乳酸菌が納豆に含まれる大豆成分を餌にして乳酸菌発酵させることにより、大量の乳酸菌を発生させるものだ。納豆菌を乳酸菌といっしょにとると、乳酸菌の増殖を助ける。まず納豆菌が食べ物を分解し、それを乳酸菌が餌にして成長していく、そして納豆菌がつくり出したグロスファクター(成長因子)を使って、キムチの乳酸菌が急速に増殖する。
納豆菌はO-157やコレラ菌などに対しては、菌の増殖を抑制する作用がる。つまり、納豆は、乳酸菌などの善玉菌の増殖を助け、悪玉菌の増殖を防ぐ力がある。納豆キムチは、日本人の死亡原因のトップであるガンも予防効果がある。大豆の抗酸化作用は納豆になることで4倍にもアップし、キムチの乳酸菌が腸をきれいにすることで大腸ガンを予防すると言われる。
実際に試してみたのだが、確かに健康にはよさそう。ただし、納豆を乳酸菌発酵させる過程で独特のにおいが発生する。納豆特有のアンモニア臭だ。
人前に出るときは決して食べないほうがよさそう。このにおいは特別で百年の恋も冷めてしまうだろう。
キムチは白菜を主原料に作ることが多い、白菜他に含まれるビタミン類、白菜の食物繊維が便秘の解消や腸内環境等のダイエットに効果があるのは言うまでもないことだ。
納豆菌はどこにでもある菌だが、普通の雑菌と比べ高温でも生存するという特色を持つ。稲藁を湯で消毒すると、雑菌は死んでしまうが、納豆菌は生存する。茹でた大豆をこの稲藁でくるみ保温すると納豆ができる。昔は炬燵に入れて作ることもあったようだ。今ではこの稲藁に入った納豆を見ることはなくなった。
納豆は納豆菌で発酵するのだが、発酵が進むとアンモニア臭がするなどで食べられなくなるため、一般に販売されている納豆は酵母で納豆菌の繁殖を抑えている。この臭いを抑えるのには植物性乳酸菌が効果あると言われている。
納豆の効用は納豆菌が腸で善玉菌をふやす。納豆キナーゼが血液をさらさらにして血栓を防ぐ、大豆イソフラボンは女性ホルモンに似た構造で女性に良いとされる。さらにビタミンKは骨粗しょう症に効果があると言われている。
一時は放送中止になったテレビ番組でガンなどに効果があると言われたこともあるが、それほどでもなくても納豆が体に良いのは1000年以上日本人に愛されてきた事で証明されている。
また最近、納豆に含まれているビタミンK2には骨粗鬆症を予防する働きがあることが発見された。しかもビタミンK2は納豆特有の成分といっていいものだ。
骨粗鬆症は、骨が弱くスカスカになる症状だ。とくに足のつけ根が折れた場合、完治することはむずかしく、結果として寝たきりや、痴呆へと進行する。
骨を丈夫にする成分としてはカルシウムが有名だが、カルシウムは単独で補給しただけではなかなか骨には付着しない。ビタミンK2はカルシウムを付着させる一種の糊(オステオカルシン)の役割を助ける。
男性に多い心筋梗塞などの血管系の病気、近年女性にとって深刻な悩みである骨粗鬆症と、納豆キムチは性別を問わず効く食べ合わせといえる。血栓予防や骨の強化という意味では1日1パック食べれば十分。元気な状態で長生きするために、毎日の食卓に納豆キムチが良い。
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