2009年10月1日木曜日

アジの干物

冷凍や冷蔵がなかった昔は、大量に取れたアジなどは近くであっても、消費者の口に入るまでに何日か要しただろう。干物は食物を保存し、流通させるための知恵だ。
保存だけが目的だった干物も、長い歴史の中で、魚の旨みが損なわれないように、むしろ旨みを増すための努力がなされてきたものだ。

干物の作り方は、魚の内臓とエラを取り除き、骨にそって2枚に開く。
海水できれいに洗い、海水に15~30分間つけ、2から3時間くらい干せばうまい干物ができあがる。産地では海水以外にいしる(魚醤)に浸す事によりさらに魚の旨みが増すようだ。いしる(魚醤)は本来イカを発酵熟成させたものが由来のようだが、現在ではアジとサバの内蔵を熟成させ、アミノ酸を豊富に含んだものも使われているようだ。塩をして干すことで余分な水分と生臭さが抜ける事が鮮魚よりも干物が旨みを持つ理由となっているようだ。

魚には血液をサラサラにし、中性脂肪を減らし、頭にも良いと言われているDHAやEPAを多く含んでいるが、干物にしてもこれらは失われる事は無いと言われている。

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