2009年9月6日日曜日

ピンク色の鮭

鮭は日本人が最も愛して最も食べる魚だそうだ。
古くから塩引きと言って塩で保存した鮭を食べたが、最近は刺身やお寿司でも食べるようになってきた。

サケは古くから"鮭は生食するものではない"と言われてきた、その理由としてアニサキス"と言う寄生虫が潜んでいる事からといわれる。前に同じような話を「美味しんぼ」でも読んだ記憶がある。だから日本では長くサケを刺身やお寿司で食べる事が無かった。でも最近はパックのお寿司、回転寿司でサケは定番になってきている。これも冷凍技術の進歩のせいと外国人のサーモン好きで海外からサケの刺身、お寿司が普及し日本に逆輸入されたものだろう。

幸い寄生虫やその卵も熱に弱く、また-20℃以下に冷凍すると2日間で死ぬとされる。又川魚や沢ガニ、にも寄生虫が寄生しているので生食しないよう注意が必要だ。

サケの栄養成分の特徴としてあのサーモンピンクがある。サケはオキアミやエビなどをエサとして食べ、それらが含む赤だいだい色の色素、アスタキサンチンを体内に蓄える。(エビや蟹に含まれるリコピンと同じようなものだ。)

アスタキサンチンはβカロチンと同じカロチノイド系色素だ。アスタキサンチンは活性酸素を除去し、動脈硬化を防ぐ。ポリフェノールではないが、やβカロチンより格段に強い抗酸化力を発揮する。ベニサケの切り身一切れと同じ抗酸化力を得るには、ビタミンEの豊富なアーモンドを1.1キログラムも食べる必要があるそうだ。

サケには血液をさらさらにして中性脂肪を減少させ、血管の若返りに役立つドコサヘキサエン酸(DHA)、エイコサペンタエン酸(EPA)が豊富に含まれる。
そのほか、良質なたんぱく質やアミノ酸、カルシウムの有効活用に必須のビタミンD、貧血を防ぐビタミンB12、核酸の合成、赤血球の合成、体内でアミノ酸やたんぱく質の合成を促進する葉酸、皮膚炎を防ぐナイアシンも含む。

身の部分以外にもいろいろな薬効を持つ部位がある。腎臓はビタミン、ミネラルを、中骨は骨格の形成に役立つカルシウム、リンが豊富。頭部の軟骨部分はコンドロイチン硫酸を多く含み、脂質の吸収を抑制する働きがある。皮にはアミノ酸を豊富に含むコラーゲンがあり、皮の下の脂質もDHA、EPAが豊富だ。

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